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生まれ変わった光が遠く、あの闇の向こう側から流れていく。
世界はまだ、三十度の夏を脱ぎ捨てられずにいて、僕はそれを空の上から眺めている。
ここにきたのはもう何百回目なのかも思い出せないのだけれど、やはり夜の景色はまた格別のものがある。
遠い海の向こうでアッセンブリーされた自転車。
たくさんの夢を乗せて夜の光の中を銀河鉄道が流れていく。
向かう先はアンドロメダかもしれないし、糸崎駅なのかもしれない。
ただ僕は、そんなことなんてどうでもいいくらいに大好きな景色をD700のファインダーの中にとらえ続けていく。撮ったときは夢中で、この写真の中にブロンプトンが写っていたなんて気づく余裕もなかったのだけれど、やはり写真は面白い。
今日もまた一人の青年に、自分の思いを熱く届けることができた。
明日は何を、伝えていけるのだろうか。
三日目の写真教室が、今から楽しみでワクワクしていく夜。
Nikon D700
AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8G