加地ちゃん先生の blog

加地ちゃん先生の、日々の活動について語りつくしていきます。

「いつかきた路」

世の中の速度は少し僕には速すぎて、一杯一杯になることがある。11年前に初めてiPhoneを手に入れたとき、電車の中で画面を見るのが恥ずかしいくらい殆どの人が持っていなかった。

今はどうだろうか。スマートフォンiPhone以外にもたくさん発売され、スマートフォンの画面を凝視していない人を見つけるのは、その人が静止していようが歩いていようが見つけるのは難しくなってしまった。

情報端末機はとても便利で世の中の流れ、速度、在り方までを替えようとしている。

電話をポケットの中に持ち歩けるようになったときでもかなり驚いたけれど、これからの世の中はどこまで加速していくのだろうか。

オートバイに乗っていると特によくわかるのだけれど、「人には人それぞれの心地よい速度がある」ということ。目の前の信号が赤になっているのに煽ってくる四輪車も多い。彼らは一体、何処に行きたいのだろうか。

天空の城ラピュタ」では、進化しすぎた世界がいつか必ず崩壊することを示唆するメッセージをくれた。もちろん便利なものを拒否する意味ではない。むしろどんどん活用したい。しかし、度がすぎるのは本気でヤバイなと思う今日この頃。電車に乗る流のをホームで待っていて目の前の待ち人がスマートフォンを凝視されている。電車のドアーが開く。スマートフォンを凝視されながら、器用な足取りでゆっくりと、電車に乗り込まれて行かれることは毎日散見される光景。そもそも危険なのではないか。

必要以上な情報は、人の眼を惑わしてしまうこともあることを心に刻みたい。だからたまには、大きなオートバイに乗って、いつもの道をゆっくりと流していける余裕が欲しい。世界の速度が自分にとって、どのくらいの誤差で流れていくのかを体感することができる気がする。

カホーンの自作が終わったら、バイクに積んで出かけて、北のほうの山あいの河原で一人、静かに演奏してみたいと思う。そんな余裕も、人生の一ページには必要なのかもしれない。 f:id:LAPIN1791:20190920071634j:plain